一般社団法人 日本意思決定支援推進機構

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(C)Decision-Making Support Organization Japan 2018

椎名・名倉式遺言能力観察式チェックリスト

昨今、遺言能力の有無を争点とする遺言無効確認訴訟が増加する傾向にあり、遺言者の意思決定能力の適切な評価手法の確立や標準化は、高齢化社会の深化における課題の一つとなっています。

そこでこの度、一般社団法人日本意思決定支援推進機構と京都府立医科大学 精神機能病態学は、弁護士や司法書士等の法律職や慶應義塾大学、志學館大学とも協同し、法律職と医療職の多職種連携のもと、遺言能力観察式チェックリストを開発しました。

 

開発の目的

現状

遺言者が高齢でとくに高齢で認知障害があるがある場合、遺言を作成した時点での遺言能力の有無が争われ、遺言の有効性が問題になることが少なくありません。

最終判断権者である裁判所をはじめ遺言に関わる人が、このような問題に対応し、遺言者の遺言能力の有無を適切に判断するためには、遺言書作成時や作成前後における遺言者の遺言能力を評価する資料が重要になります。その資料の作成にあたっては、遺言者や遺言者を支える人への専門的知見に基づく支援が必要となっています。

課題

この専門的知見に基づく支援としては、法的知見に基づくサポートだけではなく精神科医や臨床心理士などの医学的知見に基づくサポートが欠かせません。ところが法律専門職等(弁護士、司法書士、税理士、金融機関の遺言担当者)にとって遺言者の遺言能力を確認するポイント、遺言者を医学の専門家につなぐタイミングを理解することが困難であり、法律専門職等と医学の専門家の協働は十分にできていません。遺言能力観察式チェックリストは、法律専門職等に遺言者の遺言能力を分析するためのポイントを示し、遺言能力を確認する機会を作るものであり、遺言者を医学の専門家につなぐタイミングを把握できていないという課題を解決します。

 

意思決定能力評価の概要

今回開発する遺言分野における意思決定能力評価は以下のステージで構成されています。

 

第1ステージ

はじめに遺言能力チェックを行います。このチェックでは、法律専門職等(弁護士、司法書士、税理士)や金融機関の遺言担当の人が遺言能力観察式チェックリストを使用し、遺言者の意思を表明する能力を評価します。

これにより法律専門職等や金融機関の遺言担当の人は、遺言作成時に、遺言内容と照らし、本人の遺言能力が保たれているか否かについて大まかな目安を把握した上で職務にあたり、医学の専門家に遺言者をつなぐタイミングを把握することができます。

遺言能力観察式チェックリストを用いた遺言能力チェックにより、遺言者の遺言能力に疑義が生じた場合には、第2ステージに進みます。

 

第2ステージ

続いて、遺言能力スクリーニング検査を実施します。

この検査は、専門的な訓練を受けた臨床心理技術者が行うもので、認知機能検査に加え、金銭的概念や遺言場面に関する判断力などの観点から、遺言能力の評価を行います。

 

まとめ

遺言者は自分の遺言に関する意思決定能力(遺言能力)を把握することにより、少なくとも遺言を通じて社会生活の活動領域を広げることができます。また、遺言者を支える人たちも、遺言内容を(法的に)わかりやすく整理するなど、遺言者の活動を効果的かつ適切に支援することができます。

今後は、医療同意におけるこれまでの諸研究を基礎として、遺言以外の分野も視野に入れ、本人の種々の意思決定を支援するための技術やサービスの検証をさらに発展させ継続的に推進していきたいと考えています。

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